ぶうたれオヤジの日記

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キリスト、イスラム、ユダヤ教徒が集う祈りの施設。

キリスト、イスラムユダヤ教徒が集う祈りの施設 独ベルリン

2014年06月11日 19:19 発信地:ベルリン/ドイツ

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キリスト、イスラム、ユダヤ教徒が集う祈りの施設 独ベルリン

×独ベルリン(Berlin)で「祈りと学びの家」の建設予定地に立つキリスト教ユダヤ教イスラム教の聖職者ら(2014年6月3日撮影)。(c)AFP/JOHN MACDOUGALL

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【6月11日 AFP】キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒──異なる三つの宗教の信者が一つ屋根の下で祈る。そんな画期的なプロジェクトが、それぞれの宗教の聖職者たちの提唱によって、ドイツの首都ベルリン(Berlin)で進められている。建設予定地は市中心部のピーター広場(Petersplatz)。2018年までに完成予定だ。

 教会でもなく、シナゴーグでもなく、モスクでもない。それぞれの要素が少しずつ組み込まれたこのセンターは今「祈りと学びの家」と呼ばれている。世界に類を見ない宗教施設になるだろうと提唱者たちはいう。

 この4400万ユーロ(約60億円)規模のプロジェクトの目的は、異なる宗教間の対話の重要性を示すことに加え、多文化都市ベルリンを映し出すこ とだ。2010年の公式統計によれば、ベルリン市の人口340万人のうち約19%がプロテスタント、8.1%がイスラム教、0.9%がユダヤ教の信者だ。 一方、60%以上がどの宗教にも属していないと回答している。

 三つの宗教が出会う場所として、この地が選ばれたのは偶然ではない。

 プロジェクトを進める協会にキリスト教プロテスタントの代表として加わるローランド・シュトルテ(Roland Stolte) 氏によると2007年にこの地で、中世以降の異なる時代に建っていた四つの教会の土台が発掘された。最後の一つは19世紀半ばに建造されたもので、高さ 100メートルの尖塔があったが、第二次世界大戦で損壊した後、1960年代に旧東ドイツ共産主義政権によって取り壊された。

 以後、駐車場となっていた敷地を、ベルリン市当局が地元のプロテスタント社会に返還した。「私たちはこの地を再生したかった。もう一度教会を建てるのではなく、ベルリンの今日の宗教生活を表すような建物によって」とシュトルテ氏はいう。

 またグレゴール・ホーベルク(Gregor Hohberg)牧師は、プロジェクトの立ち上げ段階から、イスラム教徒とユダヤ教徒にも参加してもらうことが重要だったと振り返る。「キリスト教徒が建てた場所に、後からユダヤ教徒ムスリム教徒が加わるのではなく、最初から宗教間交流の事業にしたかった」

■草の根の宗教間対話の取り組み

 トルコ出身のイスラム教指導者、カディル・サンチ(Kadir Sanci)師は、ドイツ西部ダルムシュタットDarmstadt)にあるカソリックプロテスタントの合同教会が、こうした施設を作ることは可能だと夢見るきっかけになったという。

 公募して集まった約200の設計案の中から2011年に建築家ウィルフリード・キューン(Wilfried Kuehn)氏の案が選ばれた。キューン氏は設定にあたり、建築的な問題から神学的な事柄まで多くの難題があったと語る。「(宗教による)違いと普遍的な要素を結びつけることは挑戦だった。宗教を混ぜ合わせることなく、相互に認め合う場にすることが重要だった」

 この施設では、三つの宗教のためにそれぞれ同じ広さの祈りの空間が設けられる。3部屋とも同じ階に位置し、すべての信徒が集まり歓談できる共同の空間へとつながっている。

 ホーベルク牧師は、熟考した末に共同の礼拝室は作らないことにしたと語る。「本来、訪れてくれるであろう人たちを遠ざける可能性があったからだ」 という。「それに私たちはより保守的な信徒たちに、異なる宗教同士の対話は可能なだけではなく重要だということを訴えたかった」

 しかし、資金はまだ集める必要がある。提唱者たちはこの部分でも、インターネット経由で不特定多数の人から資金を募る「クラウドファンディング」 を通じ、草の根的な方法を貫こうとしている。今月初めに発足した資金集めのサイト「www.house-of-one.org」は、4350万ユーロ(約 60億円)を目標額としている。寄付をする人には、とりわけ「れんが」1個を10ユーロ(約1300円)で買ってもらおうとしている。

 シュトルテ氏は「われわれはこのプロジェクトを下から積み上げるものにしたい」という。高位の宗教組織ではなく、各宗教の地元の団体に協力を呼び 掛けている。同じ理由から個人の寄付の上限も、目標額の1%の43万5000ユーロ(約6000万円)までとしている。(c)AFP/Frederic Happe


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 以上AFP通信からの引用終わり。

 同根でありながら反目しあって来た3宗教の和解が成立するのならこんなに目出度い話は無い。『異教は許せても異端は許せない』どころか、『異教も異端も許せない』でやって来た彼ら3宗教団体なのである。今後が注目される。