ぶうたれオヤジの日記

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スズメ天国(20)♪

 今日は11時頃「おもいでの森」碑前に着いたが、見た目、あたりには鳩も雀も一羽もいなかった。それで試しにパンを一片石畳に投げかけてみたが、誰一羽として舞い降りて来るスズメはいなかった。ハトもである。これはおかしいと思って、道路の反対側の桃園を見ると、ちょうど誰かが餌蒔きを終えて帰る途中だった。彼は一瞬私を見止めて何か言いたそうな素振りをしたので、私は《パチプロのおっさん》ではないかと思ったが、自信はなかったので声はかけなかった。
 お客さんがゼロでは話にならないので、ちょうど曇っていたし、私は《水場》のセッティングは中止して、今日の餌蒔きは久方ぶりの桃園で行なうことにした。もし桃園にもスズメちゃんたちが全然いないとしたら、もうこの辺りにはスズメちゃんが不在だということになるからこれは一大事変で、私としてもそれでもなお餌蒔きを続行するのだとしたら、蒔く場所を大幅に変更し、どこか他のポイントに移動するしかないのであった。

 案の定おスズメ様たちは皆ちゃっかりと桃園にいた。チュンチュン騒がしかったからすぐにわかった。オッチャンは「そっちにはスズメはおらへんで。みんなこっちに来ている♪」と私に伝えたかったのではないだろうか。それにしてもスズメたちを根こそぎ呼び込んでしまうだけの力量は私には彼以外には考えられない。彼の主たる餌は「くず米と小鳥のエサ」のミックスである。私はそれを学んで今採用しているのだ。尤も彼はなぜか私には「あんたは食パンでいい。w」とも言ったのだった。

 コーナンの『小鳥のエサ』というのは主成分は『稗・ヒエ』と『粟・アワ』で、どちらも宮中新嘗祭の行事には必須の食材である。両方とも昔(というか昭和以前)は人間の主食の一部だったし、今でも中国や北朝鮮では日常的に食べられているという。私は『五穀米の素』(←これを炊飯する直前の米に混ぜて炊けば簡単に『五穀米』が炊けるというセットである。)というのを買ってあるが、もちろんその中にはヒエ・アワがたくさん入っている。我々は普段やれ全粒の真っ白い精米だ、無洗米だと有難がっているが、そんなものは栄養価の低い『残り滓』のような存在で、玄米やヒエ・アワの方がビタミンも豊富で遥かに栄養価が高いと言う人もいるのだ。

 お客さんさえいれば、あとはやることはいつもと同じである。私が餌を投げ彼らが追う。スズメもハトもカラスもである。昨日カラスの中に2羽だけハシボソがいた。今日も1羽ハシボソがいた。ホッピングをせず歩くのでわかる。同じカラス同士でも餌の取り合いとなれば非妥協的である。付近のカラスの大半はハシブトだが、シェアというか棲み分けは一体どうなっているのだろうか。
 桃園のカラスは(以前私に毎日苛められた記憶がまだあるのか、森碑と同じカラスかも知れないが)やや遠慮がちで私の近くには全く寄って来ない。だから彼らに大きめのエサを投げ与えるのに私は苦労する。食パンの大玉を投げてもカラスにまでは届かず、ハトたちが奪ってしまうことも何度かあった。