テント生活を大会期間中も続けると言っている。
熱狂の王国:W杯2014 家賃高騰、抗議のテント生活
2014年06月07日
ビニールで作られた小屋を補修する女性=サンパウロ市内で小出洋平
サッカーのワールドカップ(W杯)開幕戦が開催されるサンパウロ・アリーナを遠くに望む高台に、木の枠組みにビニール袋をかぶせた粗末な住居が無 数に並ぶ。W杯開催に伴い、高騰する家賃に耐えかねて住む家を失った近隣の低所得者らが、公営住宅の建設を求めた抗議活動の一環だ。
この活動の代表者の一人、ゼージート・アウベスさん(42)によると、5月の開始から1カ月がたち、住居数は数千に増えたという。
家と家とを仕切るビニールには名前や住所などがペンキで書かれている。家の作りが粗いため、風で倒れないよう住民が補修作業をしていた。
アウベスさんは「公金をスタジアムだけでなく、公営住宅建設にも充ててほしい」と話す。抗議活動はW杯期間中も続く。【写真・文 小出洋平】